脳性麻痺における整形外科的な手術について当院が思うこと

脳性麻痺のお子様をお持ちの親御さんからよく質問される事の一つとして、「手術を勧められましたが先生の立場からみてどう思いますか?」と言うものです。

当然の事ながら私は医師ではないので、「こうすべき!」と持論を強要する事は出来ませんが、自分の職域の中で話せるレベルで、自分の見解や今までの経験談を一つの情報としてお話しています。

お薬にも必ず副作用があるように、手術に関してもメリット、デメリットがあると思うので、予後予測や手術に関するリスクに関する情報はしっかり説明を受け、分からないことはひるまず、なんでもしっかり聞いておくことはが大事だと思います。

「手術をするに至った原因は何なのか?」

そもそも、リハビリをしていたにも関わらず、何で手術するまでの状態になったのかの見解は聞いた方が良いとおもいます。

そこが明確でないと今回手術しても、またいずれ再手術となるリスクが付いて回ります。

そして説明された原因が、手術をすることによって解決するものなのか?も確認したいですね。

もし根本原因に対して改善する様な手術であれば、手術をすることによって以後、どんどん良くなるはずですが、根本原因ではなく悪化した症状(例えば亜脱臼や筋肉の緊張が高いetc)に対しても手術であれば、当然、根本原因が解決していないのでまた数年後に再発するリスクが考えられます。

「今、手術を選択しなかった時のリスク」

今、手術をしないといけない医学的な根拠、そして、もし先延ばしにした時の医学的なリスクは確認し、それが妥当なのかもし不安に感じるのであればセカンドオピニオンとして他の病院で診察を受けるのもありだと思います。

変に逆らったらリハビリを打ち切られるのでは?との事での葛藤をお持ちの親御さんも少なくないと思いますが、慎重に考えても良い事だと思っています。

私で良ければ、ご連絡頂ければ随時お話は伺わせて頂きますので、遠慮なくお問い合わせください。

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